以前の勤め先で、ご贔屓にしてくださったお客様が、GWにご来店くださいました。
ご要望をお伺いすると、「茶道具を仕舞うためのチェストをお探し」とのこと。
おすすめしたのは、扉に浮彫のある腰の高さのチェスト。
ただし、茶器を入れるアンティークの手提げ籠は、高さがあるため、中央の棚板は使えないという状態でした。
そこで、チェストの内部を左右に2分割し、片方は、棚板なしの空間。もう一方は、新たに棚板を作り、機能的に収納ができるようにいたしました。目指すは、開けても絵になるチェスト。
上下3段階で高さを変えることが出来る構造にし、さらに中央に来る柱は、棚板をはめるミゾが見えないように化粧板を貼っています。色も、出来る限り本体に近づけ、違和感のない雰囲気にしました。
チェストの中に無事収まった棚板と、お客様が京都で見つけられたという上質な手提げの籠。左側にはこの籠がすっきりと入り、反対側は、新調した棚に、別の茶道具などが収められました。
週末やご来客の際に、さっと扉を開き、茶器を取り出す所作も美しくみえることでしょう。
それにしても、良い籠です。今はこういうものはなかなか手に入りませんね。うらやましい限りです。