イベントアーカイブ:Stitches and Stories 苗族刺繍の世界展 2012年6月2日より

イベントアーカイブ:Stitches and Stories 苗族刺繍の世界展 2012年6月2日より

2012/06/15

苗族刺繍の世界展

エスニカ開店以来の念願だった展示会がようやく実現します。

普段、中国の家具を主に扱うことから、現地での仕入れの折に、少しずつ買ってきていた中国の少数民族「苗族」(ミャオ族)の衣装や布。
最初は刺繍や染めの細かさやモチーフの多彩さにただ驚くばかりでしたが、書物や世界中のサイトを調べ、専門家や愛好家に話を伺う度に、しだいに魅了されていきました。そして、その他の国や地域同様、今では後継者がいなくなりつつあるという問題も抱えていることも、知りました。
そして「いつかお店で苗族の衣装や布をたくさん展示したい。」「この稀有で素晴らしい手仕事の価値をもっと知ってもらいたい。」と思ってから約5年。今年6月に、とうとうその夢が実現します。
展示のご協力をいただけるのは、愛知県常滑で苗族刺繍の博物館を開いている佐藤雅彦さん瑞代さんのご夫妻。16年前から衣装や刺繍の布を集め始めたばかりではなく、10年ほど前からは、中国貴州省 台江の村に私費を投じて刺繍学校を設立された方たちです。

先月、コレクションを拝見してきましたが、質、量ともにおそらく最高峰。またアイテム1つ毎に伺う物語やエピソードも大変興味深く、そして夫妻の愛情がたくさん込められていることが実感できました。

展示会のタイトルは”Stitches & Stories” 「縫い目と物語」 という意味。刺繍のひと目毎に、家族の幸せへの願い、民族の誇りが宿るミャオ族の衣装や布を見て閃いたフレーズです。

今回は、希少なコレクションをそれらのアイテムの持つストーリーとともに紹介する他、一部のコレクションの販売などを行います。
当店も期間中の売上の一部を夫妻の活動に寄付することにしています。
是非、この9日間で、素晴らしい苗族刺繍の世界を堪能していただければ幸いです。

概要

タイトル Stitches & Stories 苗族刺繍の世界展
日程 2012年6月2日(金)~10日(日)期間中は無休 12時~19時
会場 エスニカ 横浜市青葉区桜台25-5 桜台ビレッジ1階
お問い合わせ 045-983-1132 /またはお問い合わせフォームより
展示

佐藤夫妻が16年に渡り集めた苗族の刺繍や染織り布、民族衣装の中から、選りすぐりの逸品を展示いたします。また苗族の手仕事に用いられる見本(覚え布)や素材等もあわせて展示します。展示物には、それぞれの展示物にちなんだエピソードや物語をあわせて掲示する予定です。

販売

佐藤夫妻のコレクションの一部を販売し、現地のサポートに充てます。期間中、エスニカ直輸入の商品(家具、ランプ、その他)については、売上の5%を夫妻の活動に寄付します。

また、以下の協力店からもミャオ族や関連性のある中国・タイの少数民族の染織り布や衣装も出展があり、これらもあわせて販売します。

トライブよりミャオ族、トン族の染織り、衣装など http://jutanya.com/
Shop Miaomiaoより 中国少数民族の染織り、衣装など http://www.miaomiao.jp/index.htm
小倉商会より タイの少数民族衣装や藍染めの古布を使った衣類など http://www.zero-gram.com/information/index.html

特別講演

6月3日(日) 午後2時~4時 予約不要

禾苗(フゥミャオ)NET代表 佐藤瑞代さんによる特別講演を行います。苗族刺繍の技法やモチーフの解説の他、現地で行われている支援活動の紹介を映像や展示物とともに解説いたします。

また、6月2日(初日、土曜日)から4日(月曜)は、佐藤瑞代さんが在店予定です。

資料

以下、佐藤夫妻の活動「禾苗(フゥミャオ)NET」のサイトに掲載中の情報です。苗族とは?からはじまり、苗族刺繍の種類、現地の刺繍学校の案内などを知ることができます。

ブログは旧サイトより2001年の活動初期からの情報がまとめられおります。是非、ご来場前に、お読みください。

禾苗ネット 公式サイト http://miao-japan.com/

住   所: 〒479-0844 愛知県常滑市大和町2-31(個人宅です)
入 館 料: 500円(お茶付です。貴州省台江梅影村の「禾苗刺繍学校」支援に使わせて頂きます。)
開  館: 月~金曜日(※予約制) 13:00~17:00
休 館:土・日・祝(展示会等でこの限りではありません)

miao-japan.comは、2011年 エスニカがサイトリニューアルをボランティアの一環でお手伝いをさせていただきました。

ミャオ族刺繍の世界展の様子

今回のイベントタイトルは、「Stitches & Stories」。スティッチは、縫い目のことですが、細かい刺繍のひと目毎に作り手の人生や願いが込められていること、そして、様々な衣装や布に無数の物語があると感じたことから名付けています。

メインの展示品約90余点には、ひとつずつ、布の解説やエピソードを添えており、観たり、触れるだけでなく、読んでも楽しい内容になっています。

大勢のお客様がいらっしゃいますので、佐藤さんも、お一人ずつじっくりとお話をすることはできないかもしれませんので、ミャオの刺繍のことを知りたいという方は必見・必聴のトークです。是非、お越しください。

以下の画像は、初日の開店直前に急いで撮ったものです。間近でじっくり見れば、ミャオの刺繍の細かさ、美しさを実感していただけることと思います。

ご来場いただいたお客様もブログでご紹介いただきました。

フォトログ「林道子のみちみち日和」様

プロのフォトグラファーの写真はやはりとても美しいです。

そして、お帰りになった後も、ご自身で色々とお調べになったことを加え、とてもステキなレポートになっています。

苗族の刺繍に魅入られて②

着物暮らし はごろも様

愛知県からお越しいただいたお客様。普段は着物に関する記述を中心にされていますが、

ミャオの繊細で美しい刺繍の技にとても感動していただいたようです。感謝。
エスニカと刺繍博物館

染め色 いろいろ様

ご自身でも染め織りをなさっているお客様。熱心にご覧いただくお姿が印象的でした。

印度更紗と苗族の刺繍

布とお茶を巡る旅様

テキスタイルを始めとした世界の手仕事の展示会情報、レポートを綿密にご紹介いただいているブログ。

こちらのブログを見て、北海道、そして沖縄からもご来場いただいたお客様までありました。

必見中の必見というブログです。

苗族刺繍博物館@エスニカ

Kの庭 韓国伝統刺繍様

刺繍をメインにご紹介になっておられるブログ。苗族刺繍も色々とお持ちのようで、今回は、馬尾繍(マーウェイシュウ)という馬の尾の毛を使った珍しい刺繍布もお求めいただきました。この刺繍、本当に綺麗でした。どうぞ、大切になさって下さい。

苗族の刺繍

イスラムアート紀行様

今年4月に当店で行ったウズベク、トルコ、イランの青の陶器展でもお世話になったオリエントライブラリー様の運営する人気ブログ

イスラム圏のアート以外にたくさんの素晴らしい記事を発表されています。

水の景で涼やかな日本の青。くっきりした空のような中央アジアの青

 

そして、本展にご協力をいただいたフゥミャオネット様は、展示会終了後に、NHK BSの人気番組

ほっとアジアにもご出演。現地の刺繍学校の様子、苗族刺繍の素晴らしさをお伝えになっておられました。

ミャオ族刺繍を育てる会(苗族刺繍博物館)様

イベント後記はこちら http://miao-japan.com/2012/2409